グッとくる台詞
人がいちいち元気かどうか聞いてくる人が鬱陶しい。元気がないのが普通の状態の人間もいるんだ。ちょうどよく”元気なく”生きてるのに、元気なことが当たり前みたいに聞いてくるな。
最高の離婚の台詞です。
一時期めちゃくちゃハマって。
リアタイでは観てなかったんだけど確か受験かなにかで、
というかとりあえず生々しくて、セリフが長ったらしい。概ねどうでもいいこと言ってるんだけどそれをドラマのセリフにしちゃうの発想がすごい。ちゃんと共感出来るのがすごい。
特に好きな喧嘩の会話を挙げました。めちゃくちゃ長いです。
「食べないの?」
「僕もロールキャベツ作ったんで。」
「そうなの?何で?2人で食べようよじゃあ。」
「結構です。そんな残り物。」
「残り物じゃないよ。ちゃんと取っといたもん。ねえ?作ってくれたんなら食べようよ。」
「うちじゃ作らないくせによそじゃ作るんだ。」
「え?」
「どこの誰のとこで飯食ってようと別に僕には関係ない。」
「どこの誰とどこで食べたかが気になるの?」
「違います。気にならない、って話をしたんです。」
「気にならないっていう話をあえてするってことは気になるってことでしょ。」
「何でそう難しくするかな話を。」
「私が誰かとご飯食べちゃ駄目なの?」
「駄目だなんて言ってませんけど?」
「自由に恋愛していいって2人で決めたよね?」
「決めましたよ。」
「じゃあいいじゃない。」
「いいよ。」
「食べようよ。」
「食べたくありません。」
「はぁ…?私がよそのよく分からない男のために作った手料理の残り物だとそっちが勝手に思ってるだけなんだけど、別に気にならないんだよと思うんだったら食べればいいんじゃないのと思うんだけど?」
「食べません…食べません!俺は別にそっちがよく分からないしょうもない男のために作った食べ合わせの悪そうな手料理の残り物だとはさらさら思ってないけど。仮にそうだとしても別にこっちは気にならないけどただただ食べたくないなという状態なんだけど。」
「食べたくないんだったら食欲ないんだよって言えば済むことなのにしょうもない男だとか食べ合わせが悪いだとかいちいちそちらの主観的な?否定的な意見をちょいちょい挟んでくるのは意味が分かんないんだけど。」
「はいはい。意味分かりませんか。俺はさっきからそっちがどこで何してようと関係ないと言ってるのに。それなのにそっちの都合でいいように拡大解釈して拾い上げの掘り下げのするってことは逆にある意味逆にそっちがこっちを意識してるとしかね…。」
「うるさい!」
「うるさいって何だよ?うるさいって言うな!」
「うるさい!」
「………」
「何よせっかく持って帰ってきたのに。
汁とかこぼれないように一個一個ラップで巻いてきたのに。」
「たまにやるとそういう恩着せがましいこと言うんだよ。」
「言わないと当たり前みたいな顔するからね。どんなに頑張って料理作っても、へーこんなもんかみたいな顔して食べるし、全然褒めないし。」
「いちいち褒めなきゃしないってオカシイでしょ。」
「外で食べたらレジでお金払うでしょ。家で食べたら美味しかったって言うのがお金なの。言わなかったら食い逃げなの。
私は家政婦じゃないんだから。仕事じゃないんだから。旦那さんが喜ぶと思うからやるんだから。やってたんだから。」
「はぁ……食べればいいわけ、」
「何その言い方!(タッパーぶちまける。)何でそんなこと言われなきゃいけないの?何なの?せっかく機嫌良く帰ってきたのに、超楽しい気分で帰ってきたのに。」
「それはそっちの勝手…」
「勝手だよ! 勝手です。でもあーこういう楽しい感じ久しぶりだな、こういうの温かいな、こういうのあの人にもわかったらいいのにな、こういうのあの人にも分けてあげたかったな、って思ったの。勝手に思っちゃったの!」
「……………」
「私はもっと…もっとって言うか、あなたはバカにするけど、私はただ、私はただ、別に普通の家族になりたかっただけで…」
「普通の家族って何だよ?」
「いちばん最初に思い出す人だよ。いちばん最初に思い出す人たちが集まってるのが家族だよ!」
「…」
「一応さ、わかんないけど、わかんないけどさ、この人のこと好きだなって思って結婚したんだし。あんまり言ったことなかったけどさ、私あんまり人のこと好きにならないし、
だいたいあの頃はそういう感じずっとだったし。
仲のいい派遣の子と、安くて美味しいランチ見つけることとか、年一で海外行くこととか、そんなことばっかり考えてたし。
だから浜崎さん、あなたのことだけど、浜崎ミツオさんと地震の時知り合ってそういう感じのことになって、
初め、最初のうちは、勘違いなのかなって、不安だから一緒に要るだけなのかなって思ってたけど、あれ?あれあれ?って。最近、何か浜崎ミツオさんのこと思い出しちゃうなって思って。
いちばん仲のいい子と飲んでるときも、何か何もないのに落ち着かなくなったり、
料理作って上手く出来て、一人で食べるのもったいなくなったり。
夜中にTV見て笑ったときとか、そういうの全部セットでくっついて来ちゃって、浜崎ミツオさんの顔思いだしちゃって。
一緒だったらもっと良かったのになって。
で、会ったら会ったで会わなかった時間のそういうの全部くっついてくるから。あー私今テンション高すぎ気持ち悪い!って思って。
あー間違いないわ、思い出す量半端ないわって。
私好きになっちゃったんじゃん、好きになるってこういう感じだったんじゃんって。
でも恋とか愛とかとは違うから、勘違いしちゃいけないよって自分に言い聞かせて。恋とかなんて人生の脇道だし、あまり外れちゃいけないよって言い聞かせて。
だいたいもって、性格全然合わないのわかってたし。一々腹立つことあったし。
ないないないないわ~~って思ってたけど。
あれ?この人面白い人だな、ただ真面目なんだな、嘘がない人だなって。
段々何か人生とセットで考えるようになっちゃって。いつかそのうち夫婦っぽくなれるもんだって思ってた。……まぁ、なれなかったじゃん?」
「それはまだ…」
「子どもが出来たら変わるのかなって。
で、あなたに言ったら、子どもなんかいらないって。(盆栽叩き落とす。)
わかってた。わかってたよ。
あーこの人は一人が好きなんだ。自分の自由を邪魔されたくないんだ。
あーそう。だったらいつだろう?いつになったらこの人、家族作る気になるんだろう?
いつになったらこの人、家族を思いやれる人になるんだろう?って。
結婚して2年足らず、やっぱりずっと思い浮かべてた。山手線で事故があったって聞いたら、うちの人大丈夫かな?
店のお客さんが病気で入院したって聞いたら、人間ドック連れていかなきゃって。
こたつがあったら一緒に入ること想像したし、小さな子供見たらうちにも子どもがいたらどんなだったかなって想像したし、それは今でも変わんないんだよね。
何か、何か楽しいことあると浜崎ミツオさんのこと思い浮かべちゃうんだよね。
だから、だから最近、よそんちに行ったときはさ…」
「わかった! わかったよ。」
「何が!」
「子ども作ろう。」
「………」
「どうしても嫌だったわけじゃないんだよ。
タイミング的なこととかあったし、ついそういうこと言ったけど、今からでも遅くないし。」
「私たち離婚したんだよ。」
「もう一回結婚すればいいよ。ばあちゃんも喜ぶし。」
「………」
「もう一回結婚しなおして、何だったら結婚式もしてさ。子ども作って、で、家族になろうよ。暖かい家族を…」
「バカじゃないの?」
「・・・・・・」
「何それ? どういうつもりで言ってんの?」
「どうって?」
「あーあれか。営業の時の感じ?暖かいコーヒー淹れましょうか的な?家族作りましょうって?」
「何言ってんだよ。俺は…」
「俺は何よ?俺は何を考えてそういうこと言ってんの?自分の都合でしょ?」
「違うよ、ユカが言うから…」
「ユカが言うからって言うのも自分の都合なの!
いい加減認めたら? 私はずっと前から気づいてるよ。
あなたは私のことなんか好きじゃないの! あなたが好きなのは自分だけなの!」
うっはあめんどくせええwwww
でもこのめんどくささがいいんですよね。不思議と。病みつきです。